人と自然が共生する未来へ。NPO法人「さともん」は、地域住民と協力して、丹波篠山の豊かな里山を守り、人と自然が共生できる未来を目指しています
●獣害対策への取り組み
さともんの活動の中心は、近年各地で深刻な問題となっている獣害対策です。耕作放棄地の増加や高齢化による人手不足で、農作物への被害が拡大する中、さともんでは電気柵の設置や罠の仕掛け、地域住民への情報提供など、様々な対策に取り組んでいます。
●黒豆オーナー制度
また黒豆オーナー制度を実施して、地域活性に力を入れています。丹波の特産品である黒豆を使った「黒豆オーナー制度」は、都市部の人たちにオーナーとなってもらい、実際に畑で黒豆の栽培体験を行ったり、収穫体験をして、最後は黒豆を持ち帰ることができるものです。この取り組みを行うことで、地域住民と都市部の人々の交流が生まれ、多くの人に丹波篠山の魅力を知ってもらうきっかけとなっています。
●その他の活動状況
さともんでは、地域住民や一般参加者を対象としたボランティア活動やイベントも開催しています。写真は川阪地区でのイベントの様子です。30歳以下の人口が0人の川阪地区では、年々増加する耕作放棄地や高齢化が深刻化していました。そこで、「川阪オープンフィールド」という、田植えや稲刈りなどの農作業体験、自然観察会など、様々なプログラムが楽しめるイベントを開催しています。参加者さんは主に神戸や大阪・京都など都市部の人々。活動を通じて、里山の豊かさや大切さを学ぶことができます。継続することでリピーターも増え、長期で丹波篠山に関わってくれる関係人口も増えてきています。
さともんの活動は、丹波篠山の自然環境を守り、地域活性化に貢献するだけでなく、人と自然が共生できる未来をつくるための重要な役割を果たしています。(写真は代表の鈴木克哉さん)